今回は前回に引き続き、太原解放記念館について書いていきます。前回は概要のみの説明でしたが、今回は記念館の内部に入ります。私がイメージしていた日本の記念館と言うイメージとは違う「公園」のような場所でした。ものすごく広大な敷地の中をご案内します。
太原解放記念館への入場は有料?
結論「無料」です。開館時間内であれば無料で自由に出入りすることができます。守衛さんに呼び止められることもなかったので、静かに礼儀を守って見る分には問題なく入ることが出来ます。もし行くならば、あくまでも革命烈士のお墓という位置づけなので派手な服装をして行くのはやめましょう。
私見ですが、中国政府が国民に対して教育に必要な場所(国家AAAA級や国家国防教育示範基地など書いてあります)は無料で解放していることが多いです。
太原解放記念館には何がある?
記念館とは言ったものの「巨大な公園」に近いです。
公園の敷地内部に記念館や中国軍の兵器が一部展示してあったり、太原を見下ろせる場所に巨大なモニュメントが建っていました。
地図を見ただけではあまり広い印象は受けませんが、全部見て回るなら2時間くらいかかります。
無名戦士の墓
国共内戦時に亡くなった共産党軍兵士が祀ってあるお墓がありました。名前が石板に刻まれており、地面に所狭しと並べてありました。遠いところでは成都や河南省からも援軍が来ていたようで、非常に多くの人が戦ったことが感じ取れます。
当然ですが、敵側である国民党軍の兵士を祀るものはありませんでした。
犠牲者追悼モニュメント
天まで高くそびえる追悼モニュメントがありました。戦争の追悼者を祀るモニュメントはこのような高い塔が一般的なようです。
以前私が見た「撫順戦犯管理所」を題材にした「認罪」というドラマの中でも、犠牲者を追悼するモニュメントとして建立されていたのを思い出しました。このタワーの根元には太原解放時の様子を描いた絵がありました。
絵だけではなくこんな碑文もありました。
中国軍の旧式兵器
太原解放記念館のような場所は犠牲者を追悼するだけでなく、共産党の力を民衆に知らしめる最適な場所でもあります。日本では見ることのできない戦車やロケット砲、大砲やジェット機が展示されていました。
こんなに間近で見たり触れたりすることができるのは、ここくらいでは無いでしょうか。
一点残念だったのは保管状態が悪かったことです。屋根があればある程度は錆びることを防げますが、何も無かったので朽ち果てるのを待っているかのようでした。
来場者の数は?
私が行った時には、人は全く来ていませんでした。清明节(日本でいうお盆に近い祝日)の時などは、犠牲者を追悼するために人が来るようですが、普段はあまり来ていないようです。
現存するトーチカ群
日中戦争〜国共内戦で使われたトーチカ群が実は残っています。映画「蟻の兵隊」で見た現場が太原解放記念館のすぐ近くにあると私は思っていましたが、実は遠いところにありました。次回はこのトーチカ軍について書きます。
まとめ
太原解放記念館に潜入してみました。今回は残念ながら展示施設の内部に入ることはできませんでしたが巨大な公園内部にある追悼碑を見ることができました。日本ではあまり見られない施設だと思います。むしろ進んで入ろうと思うような施設ではないと思います。しかし、そのような場所に行ってみることで新たな発見ができるのかもしれません。
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