トラブルメーカーじゃいたんの雑記ブログ

中国に関することや日々の挑戦について発信していきます

【スポンサーリンク】

海外の路線バス~中国・田舎のバス事情と乗り方編~

今回は「中国のバス事情」と「中国でのバスの乗り方」について説明します。留学で長期間滞在していれば、バスには必ず乗るはずです。そこでネットには載っていなかったバスの乗り方・降り方・探し方について簡単に紹介します。

中国は国が広いため地方によってバス事情も異なるため、全体像を把握することは難しいですが、本記事では「山西省太原市・晋中」のバス事情をご紹介します。

( 2019/06/06リライトしました)

中国のバス事情

以下の点を除けば中国のバスは日本のバスと比較して以下の点が異なります。

  • バス停に時刻表が無い
  • 終バスが早い(太原では19:30ぐらい)
  • 終点まで乗っても同一料金(晋中では3元、太原市内では1元)
  • 降りるボタンが無い(あるけど誰も使わない)

衝撃的なものも多いですが、実際に見てみましょう。

バスの時刻表が無い

 実際に太原市のバス停を見てみましょう。

商務学院の裏手にあったバス停
山西大学最寄りのバス停

1枚目は商務学院の裏手にある村の中にあったバス停で、2枚目は山西大学の北門付近にあったバス停です。

日本では時刻表がありますが、中国では時刻表は存在せず、来たバスに乗る方式でした。そのため、友人と予定がある場合には早めに出発したり、事前に時間を計って出発時間を決めたりしていました。

終バスが早い

先ほどの2枚目の写真を拡大してみてみましょう。

始発と終バスの時間

夏と冬とで始発と終バスの時間が決まっていました。路線によって終バスの時間は変わりますが、商務学院と山西大学のバスは19:30がタイムリミットでした。

終バスが終わってしまったら、シェアライド「滴滴出行(ディディ)」の出番です。

このアプリを知るまでは市内のタクシーと値段交渉バトルを繰り広げ、100元取られたりしていましたが、滴滴の呼び方を知ってからは30元で済むようになりました。

滴滴の呼び方については別記事で紹介します。しばしお待ちください!

どこまで行っても安い!

中国の路線バスは「とにかく安い」です。日本でも同一料金はあるかもしれませんが、太原では少なくとも1元~3元で終点まで乗っていられました。料金先払い制でおつりは出ませんが、多く払ってしまった分は1枚1元の紙券をもらえます。

 

例として、先ほどの写真を見てみましょう。

f:id:ms2015:20190606001113j:plain

无人售票 投币壹元

「无人售票 投币壹元」と書いてあります。

直訳すると「無人でチケット売ってます。1元入れてください」となります。実際にはチケットを取ることは無いので「1元を料金ボックスに入れるだけ」で写真の路線に乗ることができます。

26㎞もある877路線

1元で乗れる877路線ですが、Foxconnから出てFoxconnに戻る循環路線です。

この路線の全長を計ってみたところ全長約26㎞もありました。

全長約26㎞の距離を1元で乗れる

出典:百度地图

南北に長い太原市ですが、日本の感覚で近いか遠いかを判断すると後悔することもしばしばあるのでご注意を。留学初期の頃、私も距離の感覚を誤り2時間半かけてドライヤーを買いに行ったことがあります。

余談ですが、この路線に書いてある「富士康」は「Foxconn」という台湾の電子メーカーです。自作パソコンを作ったことのある人なら1度は聞いたことのあるメーカーです。

降りるボタンが無い

皆さんに突然ですがクイズです。日本のバスにはあって中国のバスにはないものがあります。なんでしょうか?

答えは見出しの通り「降りるボタン」です。中国のバスには降りるボタンが座席の近くに設置してありません。あっても使っていない場合がほとんどです。

じゃあどうやって降りるのか。乗ったままで終点まで行きたくないですよね?

降り方は簡単です。以下のようにバスを降ります。

  1. 降りるバス停が近くなったら出口のドア付近にいればよい。
    目安は1つ手前のバスに付いたら出口のドア付近にいること。
  2. 人が多すぎて降りられない時には叫ぶこと。
    運転手さんが「バス停名+有没有?」と叫んでくるので、すかさず「有!」と叫んでください。恥ずかしがっていては終点まで降りられません。

こんな感じです。基本はドアの近くに行って降りたいアピールをすることです。人が多くて移動できそうにないなら「下车!(xia4che1)」と叫びましょう。

バスを降りるときに左右を見てから降りる習慣を付けましょう。猛スピードかつ無音で迫ってくる電動バイクや自転車に接触しそうになったことが何度もあるので、目視確認をしてから降りましょう。

余談:荒野をさまよったじゃいたん

実は留学当初、バスの乗り方や降り方が分からず2時間半も幹線道路沿いの荒野をさまよった経験があります。その時のエピソードを軽くご紹介します。

 シェーバーとドライヤーを求め

2時間半さまよう原因を作ったのは電動シェーバーが壊れたことから始まりました。ひげが生える男にとって電動シェーバーが無いのは致命的です。またドライヤーを国内専用の100V製品をもってきてしまい(中国では200V)買いに行く決断をしました。

 

実は学校がスタートする1週間前に学校に到着してしまい学校内のお店がほぼ閉まっている状態でした。唯一営業していたお店にはドライヤーと髭剃りはおいてあるはずもなく、校門付近のスーパーも閉まっていました。

 

困った私は、次のように考えました。

  1. バスの乗り方を後輩に聞く(後輩が日中ハーフだったため)
  2. 地図で調べてバスに乗る
  3. 歩く。全ての道はショッピングモールに続いているはず!

まず1番目ですが、後輩君もバスの乗り方が分からなかったので没。

2番目は、到着して2日目にお隣のガーナ人の友達に連れて行ってもらったショッピングモールの名前を奇跡的に覚えていたため、場所だけは分かりました。

しかし、そもそもバスの降り方が分からなかったので没。

 残るは最後の「荒野をひたすら歩いて買いに行く」です。

 コンビニが無い幹線道路

さあ、ついに出発です。髭剃りとドライヤーを求めて2時間半。

途中片側4車線の広い道があるのですが、コンビニエンスストア(中国語では便利店)がなさそうなので、600ml×4本をリュックに詰め寮を後にしました。当時は9月だったので、30度以上していましたが日本よりも涼しかったのが幸いでした。

 

 歩き始めてすぐのところには後日ヨーグルト(老酸奶)を買ってお腹を壊す「美特好(メイトゥーハオ)」というスーパーがありました。その後電車が通る陸橋を超え、道伝いにどんどん進んでいきます。

 いくら歩いても全く景色が変わらず、本当に心が折れる旅でした。サムネで使った写真のような風景がずっと続いているので気が滅入ります。

道路沿いの風景が、いくら歩いても変わらない

こんな道をずっと歩いていくと、変電設備に目が留まりました。

幹線道路沿いをひたすら歩く

日本では殺風景な変電設備ですが、かわいらしいイラストが描いてありました。

中国だと時々こういうイラストがたまにあるので、機会があったら見てみてください。

 

再開発中(?)の村を抜けて

立体交差点を抜けると、そこには古い村の跡が。

再開発で取り壊されていた村

人が住んでいたのでしょうが、再開発で陸橋をかける関係なのかわかりませんが、壊された住宅がありました。

 強烈なアウトレットパーク

この村を抜けると、そこには工事中の商業施設がありました。どうやらアウトレットのようです。

無事到着

 無事「万达广场(ワンダ―グアンチャ)」というショッピングモールに着きました。日本でいうアウトレットのような作りで、食事から日用品、洋服まで何でもそろいました。まずはお昼ごはんを食べて一息つきました。

 

天美杉杉

 

このアウトレット沿いの道をまっすぐ行くと、目的の「万达广场」に到着です!

万达广场

この施設の中には無印良品UNIQLOH&Mも入っていました。商務学院から比較的近かったので、以後お世話になった商業施設でした。

まとめ

今回は中国でのバスの乗り方について説明しました。

大きくまとめると、バスの乗り方・降り方は日本と大差ありません。ただ降りるボタンが無いので、降りたいときは出口付近に立つか「我下车!」と叫びましょう。

路線バスの航路は日本よりも非常に長いので、慣れてくれば路線バスだけでプチ旅行をすることもできます。いくら行っても値段は変わらないので、終バスの時間だけ気を付けて遊んでみてはいかがでしょうか。

次回は商業施設「万达广场」について記事を書きます!